内容(講談社HPより)
検索から、監視が始まる。
岡本猛はいきなり現われ脅す。「勇気はあるか?」
五反田正臣は警告する。「見て見ぬふりも勇気だ」
渡辺拓海は言う。「勇気は実家に忘れてきました」
大石倉之助は訝る。「ちょっと異常な気がします」
井坂好太郎は嘯く。「人生は要約できねえんだよ」
渡辺佳代子は怒る。「善悪なんて、見る角度次第」
永嶋丈は語る。「本当の英雄になってみたかった」
曹源寺評価★★★★★
本書はあの「魔王」の続編でした。「魔王」は伊坂作品のなかでは個人的に高い評価を与えてはいませんので、もんでいる途中でそれを知ってから、ちょっと萎えてしまいました。
いや、楽しいですよこれは。前半はやや展開が遅めですが、中盤は結構いいテンポで話が進んでいきます。後半はイマイチです。テーマはいいのに、なんだか消化しきれていないような、そんな感じを受けました。
「人は分からないことに直面したときにどうするか」この答えは「検索する」です。その、検索というのは、すでに商売が成立していて、いわゆるアフィリエイト広告というのは検索した人の属性、つまり、男性か女性か、既婚か未婚か、30代なのか40代なのか、持ち家なのか賃貸なのか、こうした個人情報が筒抜けになっているわけで、これを逆に使えば検索した人を(つまり調べようとした人を)特定して排除することも可能であると、そんな近未来を描いた作品なわけです。中国なんかこうしたことをしてもおかしくないですね。なんて、こんなことを書いた人も排除され・・・おや、こんな時間に誰か来たようだ。
すんません、2ちゃんネタです。戻りましょう。
あの「ゴールデンスランバー」で見せた伏線に次ぐ伏線も、本書ではなんだか消化し切れていないような。。。これって続・続編みたいなのが出るんですかね。そんな微妙な読後感を与えてくれる本です。
伊坂作品では「ゴールデンスランバー」と「アヒルと鴨のコインロッカー」が個人的には大好きですが、「魔王」や「オーデュポンの祈り」などはあまり好きではないですね。あとは「砂漠」とかいいですね。本書は「魔王」の続編だが「ゴールデンスランバー」の兄弟でもあるということです。そう考えると評価も中間かな。
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