ミステリ読みまくり日記 〜書評(ネタバレあり)

通勤時間に読む、日本のミステリとその他小説をとりあえず書き留める
 

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2015年11月06日

書評661 永瀬隼介「悔いてのち」

こんにちは、曹源寺です。

地味な記事ですが、スポーツ関連のネタから考えてみたいことがありまして。

閑想閑話:益田市で少年野球の大会を取材する機会があった… /島根(毎日新聞2015/11/5地方版)
益田市で少年野球の大会を取材する機会があった。大会パンフレットのページを繰ると、20人分のスペースがある各チームの選手名簿に余白が目立った。最多でも17人。昨年の優勝チームは他チームからの応援3人を合わせても10人だった。1、2年生も多い▲かつて11人で甲子園準優勝の高校球児もいたから、頭数さえそろえばいいわけではない。だが、それにしても「野球小僧」が少ないと思った。少子化と野球離れは進んでいる(以下、略)

中学テニス部 「硬式」増えぬ訳 錦織人気追い風のはずが… 「中体連未加盟」が壁(日本経済新聞2015/11/4)
錦織圭(日清食品)の活躍でテニス(硬式)をやる子供が急増したが、中学生になるとテニスをやめる子が少なくない。部活がある中学校が少ないことが一因とされる。なぜ、日本の中学校はテニス部創部に消極的なのか。…(以下、略というか有料版でないと見られません)

上の毎日新聞の記事はサッカー人気と連動して野球離れが進んでしまっているという肌感覚だけの記事ですが、今までが逆に野球だけにトップアスリートが集まりすぎていたのではないかという現実も背景にはあったのではないかと考えてしまいます。
めちゃめちゃ運動神経が良いクラスメートって一人や二人いたと思いますが、その多くは野球に流れてしまっていたのが今の30代、40代の世代でしょう。新庄、イチロー、秋山、糸井などの選手はおそらく何をやらせても一流選手になれたのではないかというくらい優れた運動神経の持ち主です。
ですから、こうした人たちが活躍できる場がすでに野球だけではなくなっていて、それこそサッカーやテニスなど世界に飛び出せば億単位で稼げるスポーツがあるということは十分に知れ渡りました。つまり、国内のスポーツ市場は多様性の時代にとっくに突入していたわけです。もし、こうしたスポーツに出会えるなら、その人たちは本当に幸せでしょう。ラグビーみたいに新たな人気スポーツの萌芽が出てきているのもうれしい限りです。

一方で、日経の記事はそんな多様化の時代に逆行するかのような閉鎖的な教育システムに警鐘を鳴らす記事です。中学生というのは肉体的にも精神的にも大きな変化が現れる年頃ですから、その年代に出会ったスポーツに対しては時に一生の宝物となる場合もあります。そんな年代に出会うことのできるスポーツの領域を狭めてしまっているというのは慙愧の念に絶えません。テニススクールは今こそ立ち上がるべきでしょう。部活の運営受託という新たな領域で事業拡張を検討すべき時代に入っていると自覚すべきです。教師に任せていてはいつまで経ってもテニス市場の拡大は覚束ませんで。


内容(光文社HPより)
電話一本、メール一本入れていたら…。
もうひと言、声を掛けていたら…。多忙な日々に流されてしまって…。
大切な人を亡くした二人の男、大志を閉ざした男、後悔を秘めた三人の男たちがいま、出逢う。
あの忌まわしい夏の日を想う。〜まったく憶えていない。〜ただ、京王線の芦花公園駅近くの踏切が近づくにつれ、身も心もちぎれるような恐怖が襲ってきたことだけは憶えている。―― 本文より


曹源寺評価★★★★
上記の光文社による紹介が、ストーリーをまったく紹介していないという珍しい文章で読後に笑ってしまいました。タイトルと上記の紹介文で誰が永瀬作品として読みたいものかと思うのですが。
自分もその一人でしたが、やっぱり永瀬作品は永瀬作品でありました。そうです、いつもの通りの展開です。
主人公の小津良介は元警視庁警備部所属のSPという肩書き、妻を踏切事故で亡くしてから腑抜けになり退職、パチンコチェーンの総務係に再就職したという設定です。SP時代に警護した政治家の秘書兼執事から要請を受け、政治家の息子が絡んだスキャンダルの真相に迫るうち、危険が迫るというストーリーです。
永瀬センセーの最近の作品に多いのが「悪のカリスマ」という敵役の存在です。組織的な犯罪を繰り返し巨額の富を得ている、それでいて本当の姿はごく限られた一部の幹部しか見たことがない、、、そんな伝説的な悪の首領って、

本当にいるんかいな。

まあ、いつものことですが、だいたいにして永瀬作品は大仰なセリフで始まって、悪の最後はややしょぼいというのが定番であります。(以下、ネタバレ)

本書も然り。だいたい、悪の首領なら一人で現地に乗り込んでくるなよと言いたい。無防備だろうに。まあ、乗り込んだ場所が場所だけにしょうがないのですが。
それにしても、本書はページ数がそれほど多くなく、展開もスピーディーで途切れないし、ラストはちょっとだけ胸が熱くなりますので読んで損はないかなあと思います。





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posted by 曹源寺 at 17:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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