ミステリ読みまくり日記 〜書評(ネタバレあり)

通勤時間に読む、日本のミステリとその他小説をとりあえず書き留める
 

過去ログページ

2016年04月15日

書評704 月村了衛「ガンルージュ」

こんにちは、曹源寺です。

昨日は熊本地震で日本中大騒ぎでした。被害に遭われた方にはお見舞い申し上げます。
九州で地震があると、それがトリガーになって南海トラフ地震が引き起こされるのではないか、といった説もありますので、引き続き十分な警戒が必要かもしれません。

最近では大きな自然災害があると、それが予言されていたものなのかチェックする傾向が強まっていますね。2062年からやってきた未来人が2010年に降臨して、いろいろと未来の日本を告げていったネタが世間を(ネット世界を)にぎわせていますが、これによると、2016年4月15日に再びやってくると書き残しています。

おいおい、4月15日って今日じゃねえか。

そんな時期に前後して大きな地震が襲ったものだから、大騒ぎになるのは無理からぬことですわ。未来人が本当に今日やってきたらお祭りですね。
ネットでは「2062年の未来人」のほかに、「2058年から来た原田(仮名)」という人の書き込みとか、Yahoo!掲示板の「primecherrysweetさん」の回答のようなものもあって、それなりに信憑性もあったり(なかったり)するのですが、どれも決め手に欠けるので果たしてどうなんだろうと思ってしまいます。
未来から来たなら、まずは証拠を見せろ!と言いたいです。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

内容(文藝春秋HPより)
「あたしたち、最強の相棒。」
韓国最凶の特殊部隊が日本に潜入。
迎え撃つは、元公安のシングルマザー&女性体育教師!?
韓国の大物工作員キル・ホグン率いる最精鋭特殊部隊が日本で韓国要人の拉致作戦を実行した。事件に巻き込まれ、人質となってしまった中学1年生の祐太朗。日本政府と警察は事件の隠蔽を決定した。祐太朗の母親で、かつて最愛の夫をキルに殺された元公安の秋来律子は、ワケあり担任教師の渋矢美晴とバディを組み、息子の救出に挑む。
因縁の関係にある律子とキルの死闘の行方は。そして絶体絶命の母子の運命は――。


曹源寺評価★★★★
昨年あたりからメキメキと力をつけてきた、なんて書くとかなり上から目線ですが、人気急上昇中の作家センセーの一人であらせられる月村センセーの最新作です。
今回は女性二人が韓国の特殊部隊と壮絶な殺し合いをおっ始めるという、なんともシュールな内容となっております。
元公安警察官でシングルマザーの秋来(あきらい)律子は、一人息子の祐太朗と群馬県水上市でつましく暮らしていたが、祐太朗が韓国要人の誘拐現場に居合わせてしまったことから連れ去られることになり、ひとりで奪還のための行動に移る。
その祐太朗の学校にいる体育教師、渋矢美晴は元ロックバンドのボーカルで、新宿署に勤務するキャリア警察官(文中では「あの刑事」と呼んでいます)と付き合っていたものの別れてこの水上にやってきた。
あれ、ロックバンドのボーカルで新宿署の警察官と付き合っていた・・・

なんだかどこかで見たような設定だなぁ

律子が奪還に向かう途中、美晴と偶然にも出会い、二人は行動を共にすることになる。日本警察はこの「第二の金大中事件」ともいうべき事件を黙殺しようとするが、女性二人は無縁後の状態で奪還作戦を開始する。特殊部隊を率いるキルは過去にも事件を起こしたことがある律子の因縁の相手だった!律子と美晴は追う側として迎え来る兵士を次々となぎ倒し、ついにキルと律子が対決する。

うーん、なんだかとてもありえそうな設定の中に、ありえない女性二人の活躍というストーリーがミスマッチで面白いですね。(以下、ややネタバレ)






本当、ありえないんですわ。女性二人で二桁の特殊部隊を全滅させるとか、グレネード弾を金属バットで打ち返す美晴とか、冗談も大概にせいといいたくなりますが、まあこれは

ギャグだと割り切って読むしか

ないのでしょう。痛快なギャグアクション小説です。月村センセーはこうした「スカッと路線」をこのまま突っ走るのでしょうか。ここ最近の作品は「槐(エンジュ)」にしろ「影の中の影」しろ、派手なアクションと強引な勧善懲悪で敵をぶっ潰す作品が続いております。その一方で、敵が中東のテロリストだったり半グレ集団だったり、はたまた韓国の軍隊だったりということで、敵キャラもどんどんハンパじゃなくなってきていますが、本書に限らず「こんなんありえねえっぺよ」と吹き出しながら読むのが正しい読み方なのか、ちょっと逡巡してしまいます。
「機龍警察」シリーズはまだSFっぽさがあるなかでシリアスな警察小説としての描写が読む人を惹きつけていますが、最近の作品はギャグ路線といえるほど軽くスピーディーで非現実的です。いいのか、この路線で本当にいいのか。
ただ、本書の場合、最初に指摘した「あの刑事」がどうしても気になるのですが、やはりどう考えてもあの刑事は伝説のあの刑事ですわ。誰もが知る警察小説のキング・オブ・キングからのネタ。なんたるオマージュ。なんというリスペクト。こんなところでお目にかかれるとは、ちょっと感動しましたわ。
にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

いつもご覧いただき、ありがとうございます。
応援よろしくお願いします。。
banner2[1].gif
posted by 曹源寺 at 15:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
最近の記事
カテゴリ
過去ログ
検索
 
最近のコメント
タグクラウド
<< 2016年04月 >>
          1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
リンク集