ミステリ読みまくり日記 〜書評(ネタバレあり)

通勤時間に読む、日本のミステリとその他小説をとりあえず書き留める
 

2016年01月05日

書評676 大山誠一郎「赤い博物館」

あけましておめでとうございます、曹源寺です。
本年も定期的にブログ更新して参りたいと思います。よろしくお願い致します。

さて、新年早々胸糞悪いニュースがありました。
【炎上】スタバの福袋限定108個を先頭の人が全部買い占めてオークション転売
スターバックスが1/1から売りだした福袋について、二子玉川の店舗で先頭客が全てを買い占めてしまい、2番目以降に並んでいた客が一人も買えなかったというハプニングが起きた。その後、オークションに大量に出品されているのが見つかり、問題視されている。
一体現場で何があったのか。Twitterで報告されている情報をまとめてみた。

▼スタバの福袋は毎年大変な人気で一年に一度しかないチャンスとあって、朝5時から並んでいる人もいた。しかし、先頭の客が大中それぞれ60個、48個全てお買い上げ。しかもちゃんと列に並んでいるわけではなく、椅子を置いて側の車で待機しているだけだった。(以下、略)


えー、いろいろとツッコミどころが多くて大変なんですが、
●他の行列客 → 店に文句言って良いレベルでしょう(どうやらこのあと大変だったそうですが)。でも、その前に買ったヤツを取り囲んでフクロにしても良かったのではないかと思います。
●店 → 個数制限しなかったのはクソ呼ばわりされても仕方のない落ち度ですね。
●買ったヤツ → 後ろに並んでいる多くの人を尻目に全部買い占めるメンタリティがすでに日本人ではないですね。

まあ、一番悪いのは店ですわ。このオークション転売厨が雨後の筍のように湧いているさなか、個数制限しなかったのは買った客との癒着を疑われても仕方がありません。

そもそも、福袋というのは店が客を呼び込むための手段の一つに過ぎず、評判を落としてしまったらやる意味がないというかそれ以上に逆効果でしょう。
そこで、正月の福袋は「整理券による抽選方式」にすべきと提案します。メリットはいっぱいあります。
●買う側が並ばなくて良い
●でも絶対来店してくれる
●買い占めがなくなる
●抽選をイベントにできる

今年の教訓を糧に、来年はまともな福袋商戦が繰り広げられますように。


内容(文藝春秋HPより)

『密室蒐集家』で第13回本格ミステリ大賞を射止めた著者がミステリ人生のすべてを賭けて贈る渾身作。
キャリアながら《警視庁付属犯罪資料館》の館長に甘んじる謎多き美女と、一刻も早く汚名を返上し捜査一課に戻りたい巡査部長。図らずも「迷宮入り、絶対阻止」に向けて共闘することになった二人が挑む難事件とは――。予測不能の神業トリックが冴え渡る、著者初の本格警察小説!


曹源寺評価★★★★
タイトルから内容を想像できる人はおそらくいないだろうという作品が本書です。警察小説なのに「赤い」「博物館」ですからね。特に「赤い」って言ったら、警察の仇敵、日本共産党の色ですよ。普通、警察の建物とか組織とかに「赤い」などとはつけないですね。その辺のタブーにも踏み込んだと言えば聞こえは良いかもしれませんが、警察関係者から見たらザケンなコラ!といった感じでしょうか。
「博物館」とは「犯罪資料館」の別称ですが、この架空の建物が三鷹にあり、そこの館長である緋色冴子警視と、捜査一課から飛ばされて不遇を嘆く寺田聡巡査部長のコンビが活躍するという内容です。
連作短編のスタイルで、五つの作品が収められています。
資料館なので、時効が成立した事件に関する当時の資料や物証などが次々と運び込まれてきます。緋色冴子はキャリア警察官でありながら閑職に飛ばされている設定ですが、独特の観察力と推理力を発揮して、迷宮入りになっている事件を解き明かしていきます。要するに安楽椅子探偵モノのようなものですね。
ほんのちょっとした齟齬というか、周囲の誰もが見落としていたようなわずかな不整合性から、事件の本質に迫っていくストーリーは、警察小説でありながら本格探偵小説のような味わいを見せてくれています。
基本的な流れは、状況証拠を集める→様々な可能性を考慮しつつも、論理的整合性を検証してひとつひとつ潰していく→最後に残った推論を補強するための証拠を集める→証拠が見つかる→事件解決ンゴ
という感じです。
五つの作品はレベルの高低がありますので、すべて面白いかと言えばそうでもないかなあと思います。論理的な整合性があれば良いのですが、

ちょっと飛躍してね?という印象も

なきにしもあらずな作品がありますので、その辺を差し引く必要はありそうです。





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posted by 曹源寺 at 16:53| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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