ミステリ読みまくり日記 〜書評(ネタバレあり)

通勤時間に読む、日本のミステリとその他小説をとりあえず書き留める
 

2016年01月12日

書評678 横関大「ルパンの娘」

こんにちは、曹源寺です。

本日で東証平均株価は年初から6日連続の下落となりました。中国株式市場もズタボロなうえ、原油価格も下げ止まらない、アフリカのランドという通貨が大暴落という有様です。
今日の朝は都心の通勤電車が軒並み遅延、運転見合わせとなりましたが、こうした経済情勢が続けば毎日のように電車が遅延するような日常にもなりかねません。
デフレを脱却し、もう少しで経済成長への転換を果たそうかという時に増税などやらかしやがって財務省め〜と思っていたら、今度は中国の死亡フラグですよ。今年はやっぱり波乱の年となりそうですね。


内容(講談社HPより)
三雲華(みくも・はな)は恋人の桜庭和馬(さくらば・かずま)の家に挨拶に行くこととなった。緊張する華にたいして、和馬は優しく話しかける。ついに桜庭家に到着した華は、玄関に飾られていた桜庭家の家族写真を見て唖然とした。全員が警察の制服らしき服装に身を包み、それぞれ敬礼のポーズをしていたからだ。
最悪だった。華が育った三雲家は、代々泥棒を生業としており、一家全員が盗人だったからだ。
果たして華と和馬の恋はうまくいくのか――。
その後のある日、荒川の河川敷で男の焼死体が見つかり、和馬は現場に急行した。
その被害者は華の祖父、三雲巌(いわお)だった。
超一流の泥棒であった祖父を殺した犯人とは――。
読み進めるほどに出てくる衝撃の展開と新たな謎。1ページも目が離せない、気鋭乱歩賞作家の勝負作!


曹源寺評価★★★★★
代々警察官の家系である桜庭家、一方は代々泥棒を家業とする三雲家、この両家のカップルが巻き起こす騒動をコメディタッチながらもミステリで仕上げるという何とも粋な作品を仕上げてくれたのが、乱歩賞作家の横関大センセーであります。
横関センセーはこうした軽めのタッチが身上でありますが、その内実はなかなかに手間のかかった作品が多く、前作の「スマイルメイカー」でも最後にちょっと意外などんでん(というか「してやられた」感満載)もあったりして、いかに読者を楽しませようかと凝りに凝った作りこみをされています。
本書もまた、ドタバタ劇でありながら実はきちんとしたミステリになっていて、ラストのスリリングな展開はストーリーテラーとしての実力を存分に発揮しておられる、なかなかに読み応えある作品に仕上がっています。
殺人事件を追うも、なぜか不可解な出来事で翻弄される和馬、祖父を殺した犯人を捜そうにも祖父の正体がばれるとやばい華とその家族、相手の一家が警察揃いということを知らずに結婚話を進める三雲家、泥棒一家であることを知らずに縁談に乗り気な桜庭家、、、なんだかアンジャッシュのコントを観ているかのようなちぐはぐっぷりに続きを早く読みたくなってしまいます。現実感のない設定でこれだけ読ませるのですから、

横関センセーを見る目がこの最新2作で相当変わりました。

乱歩賞作家では池井戸センセーが「泣かせる」企業小説の大家になったように、横関センセーもまた、もしかしたら「笑わせて、ジーンとさせる」コメディミステリ作家として大成するのではないかと、ちょっとだけ期待してみます。





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posted by 曹源寺 at 16:40| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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