ミステリ読みまくり日記 〜書評(ネタバレあり)

通勤時間に読む、日本のミステリとその他小説をとりあえず書き留める
 

2016年03月01日

書評692 今野敏「寮生 −一九七一年、函館。−」

こんにちは、曹源寺です。

昨日は民放キャスターが集まって記者会見を開いたという記事がありました。
電波停止発言「驚きと怒り」=民放キャスターが会見(時事通信2/29)
民放テレビキャスターの鳥越俊太郎氏、岸井成格氏らが29日、東京都内で記者会見し、放送局への停波命令の可能性に触れた高市早苗総務相の発言について「表現の自由を保障する憲法や放送法の精神に反する。私たちは驚き、怒っている」と非難する声明を発表した。
鳥越氏は「安倍政権のメディアに対する姿勢が現れた。ある種のどう喝だ」と懸念を示した。停波の根拠とされた放送法の「政治的に公平であること」との条文について、岸井氏は「ジャーナリズムは権力の暴走を止めなければならない。それが政治的公平・公正だ」と訴えた。(2016/02/29-18:14)


高市発言は今も尾を引いています、というよりなんとか火種にしたくてしょうがないマスゴミの動きが露骨、と言ったほうが良いかもしれません。でもツッコミどころが多すぎるので少し整理したいと思います。
・そもそも高市総務相は法律の条文どおりに運用するという趣旨の発言をしただけ
・民主党政権時代も総務副大臣が同じ答弁をしている
・ある民主党議員は「電波止めるぞ」という恫喝発言を過去にしているがマスゴミはスルー
・放送法の精神に反するというが、放送法が倫理規範であるとするのはマスゴミの勝手な解釈
・放送法の精神に反するというが、条文自体が放送法の精神に反していることになり自己矛盾
・そもそも電波は国民のものである←これはその通り。だからマスゴミの勝手にはできない
・電波利用に関しては完全な参入規制を(総務省とタッグして)設けておいて何言ってんの
・国民の代表である議員が電波を管理できるという理屈に関してはコメントできていない
・政治的に公平であること、に関しても独自の解釈すぎて意味不明ナンジャコリャ
・電波云々言うなら、電波オークションとかクロスメディアの廃止とか主張されても文句言うな


すげえ、ここまで身勝手な理屈を振りかざして平気な面をしている人たちってすげえ。

閑話休題
さて、これもマスゴミ関連ですが、先週22日のことです。AP通信の女性記者がツイートした内容が波紋を呼びました。
「私たち記者は正義。がんばる」というツイートがそれなんですが、記者=正義という構図が全く理解できないというリツイートで溢れかえってしまいました。
正義の反対は別の正義、というのが昨今の常識でありまして、この世の中には悪というものは存在しない。したがって、絶対正義というものも存在しないわけです。ですから、この記者はスタート地点から間違っているんですね。
しかし、もしかしたらですが、記者という職業の多くはこれと同じような思想を持っているのではないかと思ってしまいました。自分たちのやっていることは常に正しいという思想。客観的な報道を心がけましょうと表では言いながら、その裏では「正義は俺たちにある」とする態度。これを世間では選民思想と言います。選民思想が生み出すものは差別でしかありません。新聞や通信社が自己を客観的に見つめることができなくなっている人たちで溢れかえる業界だとしたら、これほど恐ろしいことはありませんね。裏を返せば、「自分たちは正義→おまえらは悪」と言っているのと同義ですから。
ジャーナリズムに正義はいらないんですよ。必要なのは事実と正確性、それと最近では速報性といったところでしょうか。そのニュースをどう受け止めるかは個人の裁量に任せてもらえませんかね。
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内容(集英社HPより)
舞台は1971年、函館。有名進学男子校の寮で起きた上級生の転落死事件。事故か自殺か殺人か…1年生探偵団が謎を解く! 70年代、寮生活、恋愛、音楽…今野敏が初めて挑む、青春学園ミステリー!


曹源寺評価★★★★★
今野敏センセーがはじめてチャレンジした青春小説!ということで、興味深く読ませていただきました。
函館の高校を舞台にした作品です。今野センセーは函館ラ・サール高校から上智大学へ進学されていますので、本書は間違いなく自身の体験を元に創作された作品でしょう。といっても、函館ラ・サールという名前が出てくるわけではありません。なぜか遺愛女子高校は実名で出てきますが(笑
高校に入学し学生寮に入寮した主人公は入ったその4月に2年生が寮の屋上から落ちて死亡するという事故が発生する。警察は1ヵ月かけて自殺と断定するが、納得のいかない1年生4人が事件の謎に挑み、、、というストーリーです。
青春ミステリと銘打ってはいますが、あまりミステリ色はなくて青春小説の色合いが強いですね。1971年4月って、自分はまだ幼稚園にも行っていませんが、本編にも出てくる尾崎紀世彦の「また逢う日まで」や南沙織の「17才」は余裕で知っています。携帯電話もインターネットもない時代の学生生活、受験、恋愛などなど今野敏センセーと同世代の方は、そして特に北海道出身の方はおそらくグッとくるものがあるのではないかと思います。
ただ、ストーリーは陳腐です。大きなピンチを迎えるわけでもどんでん返しがあるわけでもありません。普通の人でも2時間かからずに読みきってしまうのではないかと思います。

ただただあの時代の空気を感じたい

という人向けの本でしょう。





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posted by 曹源寺 at 13:33| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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