ミステリ読みまくり日記 〜書評(ネタバレあり)

通勤時間に読む、日本のミステリとその他小説をとりあえず書き留める
 

2016年03月08日

書評694 八木圭一「警察庁最重要案件指定 靖國爆破を阻止せよ−」

こんにちは、曹源寺です。

プロ野球では先日、平成の三冠王こと松中信彦選手が現役引退を発表しました。現役続行をアピールしたものの、どこからもオファーはなく、かといってトライアウトを受けるわけでもなく、どこにも行き場がなくて止む無く引退という何とも見苦しい最後となってしまいました。今後は指導者を目指すとのことですが、現役時代の高飛車な態度や大事な日本シリーズで監督に逆らった態度などが厳しく糾弾されているため、国内球団からコーチのオファーが来る可能性は低そうですね。
一方、サッカー女子「なでしこ」日本代表ですが、リオ五輪出場をのがしてしまったため佐々木監督の進退が問われています。選手と監督の間には少し前から溝が生じていたとの報道もありますので、おそらくは選手の中心にいた澤選手が引退したことで人間関係にも何らかのひびが生じていたのではないかと思います。
一世を風靡した監督や選手が「勇退」というかたちで一線を退くことはなかなかに難しいことであると考えさせられますね。「男は引き際が肝腎」などと言いますが、ではその引き際とはいつなのか。広島の黒田投手は引退したほうが良いのか(まったくそうは思いませんが)。清原はどこでタイミングを失ったのか。答えは簡単には出せませんが、スポーツの世界だけではなく会社経営についても同じことが言えそうです。
シャー○と○芝の経営陣だけではなく、東京○力、ソ○ー、フジ○レビ、などなど、ピーク時からの業績下降が著しい企業の中においても権力にしがみついている人たちがいっぱいいるわけです。そうした企業はもはや「死に体」と呼んでも差し支えないでしょう。スポーツ選手は自身の評価を下げるだけで自業自得なわけですが、経営陣となるとそうはいきません。従業員の生活がかかっていますから、本当ならとっとと追い出したい人たちもいっぱいいるのではないかと思います。たまに株主総会などで社長解任動議を提案する個人株主がいたりしますが、そんな時も従業員はスムーズな議事進行に協力しなければならない立場から(株主でもないので)経営陣を守る側に立たざるを得ないわけです。なんか、たまにはちょっとしたクーデターみたいな社長引きずり降ろしの現場でも見てみたいものです。不謹慎ですかね。


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内容(宝島社HPより)
要求を呑まなければ本殿を爆破する―――
靖國神社に届いた爆破予告。
この国を守るため公安警察は爆破を阻止しようと奔走する。
靖國神社にドローンが落ちた。犯行声明に記された犯人の要求は〈A級戦犯の分祀〉〈竹島と尖閣諸島の領有権の放棄〉〈慰安婦と徴用工への賠償金の支払い〉の三つで、日本政府が応じなければ靖國の本殿を爆破するという。犯行は反日団体の手によるものか。未曾有の事態に世情は混乱、ネットは炎上し、日韓関係は一触即発の危機に。公安警察は犯行グループへの関与が疑われる重要参考人として、対馬出身の大学生・清水に目をつけるが――。国の在り方、個の在り方を問う傑作サスペンス!


曹源寺評価★★★★★
このミス出身者で売れっ子作家になった人といえば、真っ先に思い浮かぶのが「チーム・バチスタ」シリーズで有名になった海堂尊センセーですが、そのほかにも先日紹介した「孤狼の血」の柚月裕子センセー、「岬洋介シリーズ」「御子柴礼司シリーズ」など著作発表が相次ぐ中山七里センセーなどが有名です。
本書の八木圭一センセーもまたこのミス出身者ですが、デビュー作の「一千兆円の身代金」がTVドラマ化されるなど注目を浴びている一人であります。
時流に乗ったテーマを採り上げては警察小説に仕立て上げるという手法で話題をさらうわけですが、これは毀誉褒貶ありそうですね。特にポリティカルな話題だと賛否両論入り乱れそうです。
個人的にはこれはアリだと思います。靖國神社爆破なんて物騒なテーマでしかないのですが、ストーリーはまあ無難な落としどころに納めた印象です(これだけでもう半分ネタバレですね)。
純朴な大学生がテロリストの仕掛けた罠に陥ってしまうあたりはかなりのリアリティをもって描写されていますので、

おバカな大学生はこれを読んで勉強して欲しいくらいです(笑

この手の経験の浅い作家センセーにありがちな、「読ませる箇所とだらける箇所の混在」は致し方ないとしても、人物描写はもう少し気を配っていただけるとなお読みやすいのではないかと思います。公安警察はどうしてもハードボイルドになってしまいますが、逆にハードに書けない場合は刑事警察風味になってしまいがちです。本書もまたこの辺の書き分けが難しいところですが、公安モノとしてはやはり物足りなさが残ってしまいました。





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posted by 曹源寺 at 16:44| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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