ミステリ読みまくり日記 〜書評(ネタバレあり)

通勤時間に読む、日本のミステリとその他小説をとりあえず書き留める
 

2016年04月01日

書評700 呉勝浩「ロスト」

こんにちは、曹源寺です。

本日でブログ更新700回でした キタ――♪ o(゚∀゚o) (o゚∀゚o) (o゚∀゚)o キタ――♪
引き続きご愛顧のほどよろしくお願いいたします。

さて、もう4月ということで今年も4分の1が過ぎてしまったわけですが、なんだか本当にあっという間ですね。
さて、最近は週刊文春と週刊新潮が激しくスクープ合戦を繰り広げているわけですが、文春の活躍がすごいので新潮もガンバレ!という状態ですね。
ただ、文春スクープの内容をよく見ると、というか冷静になって考えると、実態としてはどうかと思われるネタも多いですね。
ベッキー&ゲスの極みはキャラクターイメージとは全く異なる不倫ということでまあよく暴いてくれたと思います。
甘利大臣のネタは秘書と共謀した輩の悪行ですが、甘利大臣自身はこの悪行に手を染めていたわけではなさそうですので、管理者責任だけかな。しかも、政治資金としては適正でしたし告発したヤツの方がよっぽどワルです。したがって、これに加担した文春もまたワルと言えるでしょう。
SMAP解散ネタはお見事でしょう。文春だからこそここまで追及できたのだと思います。
清原の覚醒剤ネタも以前から追っていたものが逮捕に結びついたのですから、これもまた大したものだと思います。ASKAの前例もありますからね。
宮崎謙介議員の育休不倫ネタ、まあこいつはゲスだったので仕方がありませんね。乙武も然りです。増長してしまった障害者というのは始末に負えませんので、彼も反省するいいタイミングだったのではないかと思います。
菅原一秀議員の「愛人」疑惑というのがありましたが、これは酷いですわ。彼は独身なので「愛人」という見出しは事実に反しますし、ハワイに行ったのも国会期間中ではありません。
そこへきて、今週号の見出しが「自民党よ、国民をなめるな!」であります。まあ、滋賀県の自民党県議が高校野球の選手団に向かって「負けてしまえ」と発言したとか、あちこちで暴言を吐きまくっている自民党議員どもですが、選挙が近いんだから週刊誌が放っておくはずがないじゃないですか。ちっとは反省したほうが良いと思いますのでこれはこれで良いお灸だと思いますよ。
ですが、甘利大臣と菅原議員の記事は誇張に過ぎるし事実と世間のバッシングが乖離してしまっていますね。こんな記事を書くくらいなら、今週の新潮の「山尾志桜里議員の政治資金報告書」ネタのほうがよっぽどインパクトがありますし、重大な疑惑だと思います。なにで、元検察官で疑惑を追及する側にいた人間ですし、内容も寄付の部分だけでなく、ガソリン代が地球5週分とかマジでやばいですわ。野々村議員と大して変わらない悪行ですよこれ。自民叩きも良いですが、こういう「真のワル」にもしっかりとペンを向けて欲しいものです。

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内容(講談社HPより)
「ムラセアズサを預かっている。これはイタズラではなく、正真正銘の営利誘拐だ」
無断欠勤を続けていた村瀬梓が勤めるコールセンターに掛かってきた犯行電話。身代金の要求額は1億円、輸送役は100人の警官。なぜ、家族ではなく、会社に掛けてきたのか。なぜ、1億円なのか。なぜ、100人も必要なのか。警察と“関係者”たちは、ピュワイトを名乗る犯人に翻弄されていく――。
「罪」に期限はあるのか――新乱歩賞作家が圧倒的な読み味で描く、史上最速の受賞後第一作。


曹源寺評価★★★★★
道徳の時間」で2015年の江戸川乱歩賞を受賞された呉勝浩センセーの受賞後第1作となるのが本書であります。呉センセーは例年にない低評価で受賞され、また、審査員の池井戸潤センセーと今野敏センセーが厳しく酷評したのは記憶に新しいところです。
そんな受賞後の第1作なもんですから、否が応にも期待は高まります。
芸能プロダクション社長の安住は、若かりし頃の過ちである一家を不幸に追い込んだことがある。村瀬梓はそこのタレントで、3日前から行方不明となっていた。
誘拐を告げるコールはなぜか通販会社のインバウンドを請け負うコールセンターにかかってきた。犯人の要求は現金1億円と警官100人。現場主任の下荒地とその同期である淵本が犯人に振り回される。
警察側は大阪府警の特殊捜査班、麻生と部下の三溝、生活安全課の鍋島。犯人の要求に翻弄されながら、死体発見現場にいた男を逮捕する。しかし、、、

うーん、これはすごい。なんとも不思議な「謎」をあちこちに振りまきながら、読者をぐいぐいとひきつけていく手法はお見事です。(以下、多少ネタバレ)


なぜ、犯人は100名の警官を輸送役に呼んだのか。
なぜ、犯人はコールセンターに脅迫電話をかけたのか。
なぜ、時間を指定したのに物理的に間に合わない指示がなされたのか。
なぜ、被害者はバラバラ死体で見つかったのか。
なぜ、安住が犯人に仕立て上げられたのか。
ほかにも謎はいっぱーいありますが、こうしたいくつかの謎で引っ張るだけ引っ張るのがこの呉センセーの手腕というか手法でありまして、逆にこれが乱歩賞受賞作「道徳の時間」では足枷になりました。
本書は受賞作に比べるとだいぶこなれてきたというか、リーダビリティが増してきていますので、断然読みやすくなりました。
しかし、読み終わった後の感想は

せわしないだけやったな

というものでありました。そう、せわしないです。長いストーリーをいい気に読ませるだけの筆力はあるのですが、この長いストーリーもさまざまな登場人物の視点から書かれていて、それが冒頭誰のことなんだか分かりにくいというのがひとつ、そして、視点が分散されるにもかかわらず、それぞれの置かれた立場がシンクロしにくくなっている(交差することが少ないです)ことがひとつ、さらに、謎が多すぎて最後にきちんと回収されていないことがあるのがひとつ、です。
特に最後の回収に関しては、(以下、ネタバレ注意)


なぜ犯人がコールセンターの実情に詳しかったのか、という疑問には一切答えていません。傍点までつけておきながら、これをスルーしっぱなしというのは果たしてどうなんですかね。そもそもコールセンターの場面ってほぼいらないんじゃないかとさえ思います。
それに、なぜ犯人は死体をバラバラにしなければならなかったのかという点において、この理屈は分からなくはないですが、警官100人を動かした理由としてはあまり合理的(まあ殺人はいつだって不合理ですが)ではないように思います。
全体的に竜頭蛇尾というか、大山鳴動し鼠一匹というか、大風呂敷を広げては最後に盛り上がらないという前作と同じような終わり方になってしまったと思うのですが、ネットでは意外にも評価が高めで驚きました。自分としては良作とは思えないんですが。
呉センセーは何とかしてストーリーを盛り上げようと必死にあれやこれやといろいろなネタを押し込んでいるのですが、読者としては

うな丼の上にまぐろの刺身を乗せられてもおいしくはないのと同じで

もうちょっとシンプルに構成しても良かったのではないかと思うのであります。





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posted by 曹源寺 at 16:52| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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