ミステリ読みまくり日記 〜書評(ネタバレあり)

通勤時間に読む、日本のミステリとその他小説をとりあえず書き留める
 

2016年04月05日

書評701 五十嵐貴久「降りかかる追憶 南青山骨董通り探偵社V」

こんにちは、曹源寺です。

保育園が不足して待機児童が減らないというニュースが先週から富に多くなってきましたが、規制しているわけでもないのに不足している業界がある一方で、規制でがんじがらめになっていて需要に応じ切れていない業界もあったりするわけで、そのへんのさじ加減の難しさをいろいろと考えさせられますね。

たとえば、タクシーは小泉政権時代に規制緩和されましたが、そのせいで一時、タクシー車両が街に溢れてしまい、初乗り料金も下落して既存の運転手たちが生活できなくなってしまったという事象がありました。なんでもかんでも規制緩和すれば良いという話ではないという良い事例です。
いま、街の歯科医はやや過剰気味だそうで、歯磨きの習慣が徹底されたことで児童の虫歯患者が大きく減ったことが要因みたいですね。また、弁護士も司法試験制度が変わったことで合格のハードルが下がり、食えない弁護士が急増中だというニュースがありました。

一方、医者は相変わらず不足気味です。「ブラックジャックによろしく」で研修医のエグイ労働環境が晒されたにもかかわらず、旧態依然としたブラックな職場。「下町ロケット2」で暗示されたような、部下の手柄を上司が奪う徒弟制度が生きている、まさに白い巨塔であります。
まあ、医療に関しては規制緩和しろとか医者をどんどん増やせとかはあまり言いたくないです。逆に、眼科楽勝、小児科死にそう、みたいな落差もあるようですから、国費を投入して医療体制を管理下においている以上、国はそれを受益する国民のために全国くまなく配置していただくくらいのことをしてほしいです。

介護など社会保障の分野についても、我々国民の税金が使われている以上は医療と同様、奉仕者には手厚い報酬で応えることと、全国にきちんと需給体制を整えるということが必要になってくると思います。医療が良くて介護がダメという理由は見当たりませんので、払った税金に見合ったサービスを得られるようにしてほしいです。

でもこういうことを書くと、曹源寺は国家社会主義者か?と言われそうですね。自分としては、国家がきちんと統制すべきところは「多額の税金を投入している」産業であって、そうでないところは逆に国家の介入など不要だというのが持論です。
例を挙げれば、なんでもかんでも国家資格にしている昨今の風潮でしょう。テニスのインストラクターまで国のお墨付きなど要らんですよ。
国家資格一覧のようなページを見ると、びっくりするくらい多くの資格があることが分かります。「浄化槽」という単語がつく資格だけでも
浄化槽技術管理者
浄化槽管理士
浄化槽設備士
浄化槽検査員
浄化槽清掃技術者
の5つがあることが分かります。なんじゃこれ。それぞれ検定試験を受けるのに4万円とかかかりますし、資格によっては更新料を支払って更新をしなければならないわけですよ。本当に無駄です。こんなのは公務員の天下りを食わせるためだけにあるやり方です。増税するくらいならこういう無駄を削ってほしいですが、マスゴミも野党もこういうのを指摘してくれないですね。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

内容(光文社HPより)
同僚の真由美のひと言から、社長の金城と玲子に因縁めいた過去があることを知る雅也。そんな折、女子大生の依頼でストーカーの捜索と彼女の身辺警護に携わる。だが、消息は掴めず、やがて、事態も収束かと思われたその矢先、彼と任に当たっていた玲子が姿を消す! そして明らかになる金城たちの過去とは……!?仲間のために探偵社のメンバーは街を駆ける! シリーズ第三弾。

曹源寺評価★★★★★
南青山探偵シリーズは第3弾まできましたが、UとVは文庫書き下ろしというしょぼい体裁で、しかもこのVは長編のようで実質的には中編程度のボリュームしかありません。1時間程度で読了できる内容ですので、まあ暇つぶしにはどうぞ。
と、これだけで終わらせるわけにもいかないので、ざっとあらすじを書きますと、女子大生の桂貴子からストーカー被害に関する身辺警護の依頼を受けた主人公の井上雅也が、ストーカーと思われる後藤を探すうちに同僚の玲子が行方不明となって、、、という展開です。
事件はあっさりと所長の金城が解決してくれますので、主人公の立場はいつも微妙といえば微妙です。本編のキモは金城と玲子の過去でしょうかね。誰が悪いというわけでもないのにみんなが不幸になっているというのは、本当に理不尽なことであります。でも、それを誰かが背負っていかなければならないというなら自分が背負う、そんな漢っぷりを金城は見せてくれるわけですが、事件解決は経過を端折りすぎていて金城社長のワンマンショー状態です。

探偵、仕事しろ!と言われてもしょうがないレベル

です。本シリーズは井上雅也という主人公にして語り部、格好は良いのに新米調査員で時折間抜け、こんな役回りがいるからこそ引き立つのでありましょう。いずれドラマ化必至ですね。





にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

いつもご覧いただき、ありがとうございます。
応援よろしくお願いします。。
banner2[1].gif
posted by 曹源寺 at 14:27| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/436236385
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
最近の記事
カテゴリ
過去ログ
検索
 
最近のコメント
タグクラウド
<< 2017年06月 >>
        1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30  
リンク集