ミステリ読みまくり日記 〜書評(ネタバレあり)

通勤時間に読む、日本のミステリとその他小説をとりあえず書き留める
 

2016年04月22日

書評706 大沢在昌「魔女の封印」

こんにちは、曹源寺です。

震災を巡るマスゴミ報道のおかしさ、傲慢さ、自己欺瞞さ、みたいなものがネット上であちこちに貼られるようになっていて、政府を監視するのがマスコミならば、マスコミを監視するのはネットであるという力関係がだいぶ明確になってきたのではないかと思います。

今回の熊本地震でマスゴミがやらかした事件だけで打線が組めるようです。画像はリンク先でご覧ください。
1.被災地でガソリンの列に割り込み(関西テレビ)
2.ガソリン割り込みを擁護するために事実を捏造して擁護(仙台放送、梨本太一)
3.避難所にいる避難者に無慈悲な強力ライト照射(日テレ)
4.避難所に大量の車で押し寄せ避難者の駐車スペースを奪い配給妨害
5.そもそも配給の車の通行すら妨害
6.避難所の緊急の放送もヘリの音で妨害
7.避難所の椅子も奪う、避難者は地べたに座ってろ!
8.テレビ「被災地では食料が足りません!!」→でもテレビ局は被災地の食料奪う(毎日放送、山中真)
9.避難所のトイレ盗撮(テレビ朝日)


中には本当にひどいものがありますが、まあ安定のマスゴミですね。
ただ、こうした被災地での対応以上に腹が立っているのが、震災を利用したクズ報道です。

たとえば、オスプレイを飛ばして被災地に物資を送ったことを非難する報道。ヘリなら良くてオスプレイはダメですか。バカ言ってんじゃねえよ。一所懸命被災地を支援している行動にケチをつけるなと言いたい。893さんだって支援活動していますが、この活動自体は決して非難されるべきものではないでしょう。893さんはもともと任侠の人たちであって、むしろこうした対応をする組とそうでない組の違いが任侠道を行く人たちなのかそうでないのかを知るポイントになると考えるべきです。
非難すべきは、震災支援にかこつけて義捐金を騙し取っている連中ですよ。「被災地にお送りします」とは書いていなくて、「被災地の支援活動に役立てます」と書かれていたら、それは彼らの懐に入るお金に化けるということです。本当に気をつけましょう。

また、「民主党のときは激甚災害指定をすばやく行ったが、自民党は激甚指定していない。自民党の対応はすべてに対して遅い!」みたいな非難もありますが、これも間違いです。激甚災害指定は復興の際にどれだけ特別に予算を持ってこれるかの目安にはなりますが、指定しないからと言って復旧の妨げになるものではありません。復旧に必要なのは災害救助法の迅速な適用であって、激甚災害指定ではありません。「復旧」と「復興」の違いも分からん奴らが無駄に吠えているだけですが、碌に法律も知らん一般ピープルは騙されること請け合いです。

こうした欺瞞だらけの報道のほうが本当に頭にきます。上記のふたつは「ためにする」報道でしかないでしょう。震災の政治利用といわれてもしょうがないレベルです。

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内容(文藝春秋HPより)
男の人間性を一目で見抜く特殊能力を活かし、裏のコンサルタントとして生きる女性、水原。国家安全保障局(NSS)の湯浅より依頼され、堂上保という男について調査したところ、その正体は、1億人に1人しかいない新種の頂点捕食者(頂捕)であることが判明する。頂捕は容易に人間の命を奪うことも可能で、中国ではすでに、頂捕を利用した要人暗殺事件が起きていた。
やがて、この暗殺事件に関与した頂捕グループが、日本に潜伏していることが判明する。彼らは政府に身の安全を保証するよう求めた。それを断れば、日本の安全保障が脅威にさらされることになる。水原は頂捕との捨身の戦いに挑んだ――。
『魔女の笑窪』『魔女の盟約』に続く、『魔女』シリーズ第3弾!


曹源寺評価★★★★
「魔女の笑窪」「魔女の盟約」に続く大沢センセーの魔女シリーズ第3弾ということで、このシリーズもすっかり定着してきましたね。
とはいっても、前作が登場したのは2008年くらいだったと思いますので、あれから8年も経過してしまいました。忘れていましたよ。
主人公の水原はこの世の地獄とも呼ばれる場所で育ち、それゆえに「会っただけで相手のクセや性格、嘘などを一発で見抜く」という特殊な能力を持つようになった。オカマの元警察官、星川とコンビ(!?)を組み、裏社会を中心としたコンサルタントを営む。
前作を読まないとこうした前提条件が理解できない作品ですので、まずは前の2作品を読むべきかもしれません。読んだ自分も関西の暴力団とどんなトラブルがあったのかあまり思い出せませんので、読みながら

あーあーこんなこともあったねぇ

と邂逅しながら読むはめになっています。
そもそも大沢センセーの作品は登場人物の相関図を書くのに困るくらい複雑なうえ、それを思い出しながら読めというのは

過酷な修行でしかありませんわ

まあそれでも本書は「頂点捕食者」という新たな概念を生み出していただきましたので、スリリングかつ迫力あるスケールで読ませてくれました。
人類の進化もこうしたベクトルで考えると面白いですね。
展開は相変わらず、前半→なんだか登場人物が多そうだなぁ、中盤→事件が入り乱れてきたなぁ、終盤→こんがらがりすぎだよおいこれ収拾つくのかよ、ラスト→あれ、終わりかな?
という大沢ワールド全開の王道パターンでした。
よく分からんかったのは、(以下、ネタバレ全開)





頂点捕食者は結局のところ、何がしたかったんや?

という謎が、個人の欲望とか国家の都合とか日本の役人根性とかでうやむやになってしまったことでしょうか。

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posted by 曹源寺 at 16:46| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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