ミステリ読みまくり日記 〜書評(ネタバレあり)

通勤時間に読む、日本のミステリとその他小説をとりあえず書き留める
 

2016年05月20日

書評713 柴田哲孝「砂丘の蛙」

こんにちは、曹源寺です。

葉山に住む伯父が亡くなったので会社休んで葬儀に行ってきました。葉山町、全然進歩してねえ。。。隣接する横須賀市は道路の開発がガンガン進みましたので、あちこちで新しい道に出会えたのですが、

葉山、、、田舎のままやなぁ。

でもそれが良いのかもしれないなあ。老後はこの辺に住んだら楽しいかなあ、なんて考えてしまいましたよ。

で、葬儀なんですが、いわゆる家族葬というやつでして、身内だけで坊さん呼んでお経上げてもらって、そのまま火葬場に行く、という極めてシンプルなスタイルでやりました。あっという間に骨になって泣いているヒマもありません。人は90分も焼けば骨だけになります。あとは骨壷に入れて解散です。こんな葬儀もあるんですね。
帰り道で
母「アタシの時もこんな簡単な葬儀がいいわね」
父「ワシは散骨がいいな」
俺「どこに撒くんや」
父「飛行機をチャーターして空から海に撒いてくれや」
俺「全然シンプルじゃねぇ〜〜つか、金かかり過ぎ〜〜」
兄「ボートでいいんじゃね」
父「」俺「」
母「テキトーでいいんじゃね」
父「」俺「」

結論が出るまでもう少し長生きしてくれや。

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内容(光文社HPより)
九年前に殺人事件を起こした崎津直也が刑期を終え、出所直後に神戸で殺害された。その後、津崎を逮捕した刑事・片倉康孝もまた何者かに刺されてしまう。崎津殺しと、同一犯の仕業なのか。収監中の崎津の手紙に書かれていた“砂丘の蛙“という謎の言葉。戸籍には載っていない“妹”の存在。片倉は再び事件の渦中へと引き込まれていく。捜査本部から外され、部下の柳井らと地道な捜査を続ける片倉は、崎津の死体が浮かんだ神戸、そして鳥取へと飛んだ。
片倉康孝と若きホープに成長した柳井淳が、不可解な事件を追う!『黄昏の光と影』に続く第二弾!!


曹源寺評価★★★★★
地味だけれどリアルでスピード感溢れる警察小説「黄昏の光と影」が続編として帰ってくるなんて思いもしませんでした。
警視庁石神井警察署の刑事、片倉康孝は所轄のベテラン刑事であります。その片倉がかつて逮捕した津崎が千葉刑務所から出所後に神戸で水死体となって発見されます。片倉はその一報を聞いた夜に自宅前で何者かに刺されてしまいます。なぜ津崎が殺されなければならなかったのか、片倉刑事もなぜ刺されたのか。地道な捜査で真相に迫る!というのが本書のストーリーであります。
片倉刑事は子どもなし、離婚歴ありという極めてテンプレートな刑事像です。警察小説の主人公の刑事は大抵、家庭環境に何らかの不和がありますね。もういい加減やめようよ、これ。ベテラン刑事につく相棒の若手は将来のホープという設定もありがちではありますが、まあいいか。
で、このベテランと若手のコンビが被害者の故郷に行き、手がかりらしきものをいろいろ掴んでくるのですが、中盤までは複雑な人間関係とつながらないピースの連続で分かりにくいです。
しかし、中盤から後半にかけては事件が一気に加速していきます。そう、まるで将棋の一手一手がじわじわと相手に詰めていく

『詰めろ』の展開です。

なんだかとても臨場感があります。テレビの「警視庁24時」を観ているかのような、そんなリアリティですわ。警察が外堀を埋めてから本丸に切り込んでいくというのは本当ですね。特に証拠に乏しい事件や過去の未解決事件は証拠が足りませんから、関係者の証言などで補強していくのでしょう。このじわじわと攻めていく展開がとてもグッときますわ。
そして、事件の真相が判明するラスト。驚愕の全貌。恐ろしいまでの洗脳。吐き気を催すほどの絶望。(以上、ラップ調で)。
ただの殺人事件ではなかったと分かった時の驚愕たるや、もうね、実在の事件をモチーフにしたとはいえ、ちょっとびびりましたよ。
(多少ネタバレですが)本書のモチーフとなった事件は、「鳥取連続不審死事件」(上田美由紀による毒殺?)や「尼崎連続変死事件」(角田美代子らによる背乗り?)などですが、本書の中で「逃げられるのに逃げなかった」被害者の心理が抉られていたらちびってたに違いありません。尼崎事件も詳細を読むと、逃げたけど捕まってしまった人たちがいますが、どうせ逃げるなら戸籍を捨てて見知らぬ土地で人生やり直すくらいのことをしなければアカンということが分かります。本当に奴らは執念深いです。奴隷になって死ぬまでこき使われるのか、新たな土地で新たな一歩を踏み出すのか、そんな二者択一を迫られるような目には遭いたくもありませんが、もしそうなったら自分は後者を選ぶかな、と思ったりもします。
しかしまあ、本書は真犯人のふてぶてしさが後味悪いですが、ストーリーの組み立てやラストの展開などは最近の柴田作品のなかでもかなり楽しく読ませていただいたほうではないかと思います。





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posted by 曹源寺 at 16:38| Comment(0) | TrackBack(0) | さ行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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