ミステリ読みまくり日記 〜書評(ネタバレあり)

通勤時間に読む、日本のミステリとその他小説をとりあえず書き留める
 

2016年09月06日

書評740 奥田英朗「向田理髪店」

こんにちは、曹源寺です。

残暑が続きますね。西日本はずっと酷暑だそうですが、いま日本で最も暑いのは広島かもしれません。
真っ赤に染まる広島 25年ぶりV「夢の瞬間」心待ち(9/6朝日新聞デジタル)
スタジアムだけではない。まちも、人も、広島は「赤」に染まっている。広島カープの25年ぶりのセ・リーグ優勝が目の前に迫ってきた。思い返せば万年Bクラスの暗黒時代もあった。「メークドラマ」されたこともあった。でも、もうそんなことはどうでもいい。「その瞬間」まで、マジックわずか4だ。(以下、略)

25年ぶりのセ・リーグ優勝はほぼ確実なところまできました。マジック点灯から試合のある日はほとんどマジックを減らしてきているという驚異的なスピードで一気に「残り4」まできましたので、地元民はお祝いの準備に大わらわだそうです。
東京にいるカープファンはどこでお祝いしたら良いんでしょうかね。黒田投手や新井選手が間違いなく泣くでしょうから、そのときはもらい泣きしようと思います。
さあ、いよいよカウントダウンです!

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

内容(光文社HPより)
・札幌で就職した息子がわずか一年で帰郷。理髪店を継ぐと言い出した。
・幼馴染の老父が突然倒れた。残された奥さんは大丈夫?
・異国の花嫁がやって来た。町民大歓迎。だが新郎はお披露目を避け続ける。なぜ?
・町に久々のスナック新規開店。妖艶なママにオヤジ連中、そわそわ。
・映画のロケ地になり、全町民大興奮。だけどだんだん町の雰囲気が……。
・地元出身の若者が全国指名手配犯に! まさか、あのいい子が……。
──心配性の理髪店主人が住む過疎の町で起こる騒動を描いた極上の一冊。


曹源寺評価★★★★★
北海道の中央に位置する苫沢という町で巻き起こる騒動をコミカルに描いた作品です。奥田テイスト満載の連作短編ですから、まあハズレはありません。過疎に苦しむ財政破綻の町という設定で、主人公は理髪店の2代目店主、向田康彦。ご近所のガソリンスタンド経営者や農業従事者、町の助役などさまざまな人たちのストーリーに絡みながら、濃密な人間関係からくるヒューマンなドラマを描いてくれています。そう、田舎町だから濃密なんです。でも田舎なので人口がどんどん減っているわけです。リアルな現実を突きつけられながらも、若い人たちが町の活気を取り戻そうと奮闘したりするなかで、未来に希望も何も持っていない主人公の康彦、という対照的な設定にもまさに現実の平成日本社会を炙り出しています。ですから、

これは平成における昭和のお話

といっても良いかと思います。

テレビドラマ化決定ですわ(願望)

話をじんわりと広げていき、着地点がないようにみえて実はある。読み終わればなぜかほっこりする。こんな文章を書く奥田センセーはやっぱり神ですわ。





にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
にほんブログ村

いつもご覧いただき、ありがとうございます。
応援よろしくお願いします。。
banner2[1].gif
posted by 曹源寺 at 16:58| Comment(0) | TrackBack(0) | あ行の作家 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
最近の記事
カテゴリ
過去ログ
検索
 
最近のコメント
書評802 呉勝浩「白い衝動」 by 本が好き!運営担当 (05/17)
書評785 東野圭吾「人魚の眠る家」 by 藍色 (04/05)
書評754 佐藤弘幸「税金亡命」 by 曹源寺 (02/01)
書評777 垣根涼介「室町無頼」 by 本が好き!運営担当 (02/01)
書評754 佐藤弘幸「税金亡命」 by 佐藤弘幸 (11/17)
タグクラウド
<< 2017年11月 >>
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30    
リンク集